京都 清水寺「大講堂」
竣工:1984年(昭和59年)
清水寺・大講堂の歴史と造られた経緯
清水寺の大講堂は清水寺開創1200年の記念事業として、1984年(昭和59年)に観音信仰の道場・国際親善・文化交流の殿堂として建立された建物です。
大講堂の内部にあるもの
大講堂の内部には次のような施設が設けられています。
- 円通殿
- 多宝閣
- 宝蔵殿
- 清水寺寺務所
円通殿
円通殿の「円通」とは「周円融通」のという仏語の略語です。
意味は『智慧が満ち、その悟りの境地から得られた覆りようがない真理は、あまねく世界の果てまでゆきわたる。また、真理を悟る智慧の実践』と解されます。
円通殿は大講堂の西側に位置し、大講堂の1階部分になります。
円通殿では、清水寺の御本尊十一面千手観音菩薩が安置されています。
また、円通殿では大人数での法話や宗徒の会合、仏教文化講座が行われる場所です。一般参拝者が円通殿へ入ることはまずないと思います。
多宝閣
多宝閣の内部には、およそ4000体以上の四仏彫像(レリーフ)が東西南北の壁面一面に奉斎されており、密教に例えるとまるで大日如来の金剛界と胎蔵界のような世界観が再現されています。
‥‥‥と、以上のような四仏が安置され、内部は圧巻且つ荘厳な景観が創出されています。
この四仏が安置されるど真ん中には、およそ4mものクソでかい仏足石が安置されており、これが多宝閣内部の大きな見どころとなっています。
多宝閣・宝蔵殿
左翼棟には重要文化財を収蔵する宝蔵殿があります。
宝蔵殿は通常、非公開エリアですが、ごく稀に特別一般公開されるときがあります。
例えば、2010年7月10日~9月30日の期間で開催された「京の夏の旅 文化財特別公開」にて、この大講堂が一般公開されています。
上記、多宝閣にある宝蔵殿には清水寺に伝わる寺宝や仏像が安置されています。
安置されている寺宝一覧
- 木造毘沙門天立像【重要文化財】
- 木造大日如来坐像【重要文化財】
- 板絵著色朝比奈草摺曳図(伝・長谷川久蔵筆)【重要文化財】
- 意馬心猿図(絵馬)【重要文化財】
- 渡海船額・末吉船図3面【重要文化財】
- 渡海船額・角倉船図1面【重要文化財】
……etc
朝比奈草摺曳図
朝比奈草摺曳図は寺伝によれば筆者は長谷川等伯の子・久蔵とされており、根拠となっているものが『天正20年(1592年)の奉納銘』です。
寛永6年(1629年)に清水寺旧本堂が大炎上しますが、このとき、この1点だけが奇跡的に焼け残り、これは京都市内の社寺に現存する最古の大絵馬になるとのこと。
毘沙門天立像
塔頭・慈心院に安置されていた毘沙門天立像(重要文化財)です。繊細な切金細工が施された鎧が特徴的且つ、目をひきます。
木造大日如来坐像
清水坂に位置する元・真福寺(清水寺宝性院の境外塔頭)の大日堂に安置される仏像です。
一説には弘法大師・空海作との謂れをもつ仏像です。
関連記事:京都・清水寺「大日堂」
注意点
なお、宝蔵殿内部は写真撮影禁止です。
清水寺寺務所
清水寺寺務所に一般の参拝者が行くことは稀ですが、一般参拝者が寺務所に行く時があるとすれば‥‥‥除夜の鐘の申し込みのときですかな。
清水寺の除夜の鐘つきは先着順でまず、整理券をもらい、その整理券を持っている人が鐘をつける手ハズになっています。
詳細は下記ページにて!うきゃ
清水寺大講堂の特別一般公開の日程について
清水寺大講堂の特別一般公開はしていませんが、下記の要領で事前申し込みを行うことによって拝観させていただける場合があります。
- 往復ハガキを用意する
- ハガキに参拝を希望する日にち、時間、人数、代表者の(氏名、住所、電話)を記載する。
- 当日、拝観料金500円(1人)を持参する。(宝蔵殿特別公開時は800円〜)
【補足】多宝閣内部の永代供養について
上述した中央棟の多宝閣では、一般の方に向けた永代供養を募集しておられます。
多宝閣内の壁面に4000以上の四仏像が祀られる空いたスペースに貴方様のお名前を永代にわたって納めていただくことができます。
永代供養を申し込まれた方については、通常、一般非公開の多宝閣に事前予約さえすれば、いつでも決められた時間内にて参拝ができます。
申し込みの詳細については下記ページまで。
清水寺大講堂の場所(地図)
大講堂は拝観料不要のエリアにありますので、御用の場合は拝観料なしで来ることができます。
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