京都🐉清水寺「大講堂」

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京都 清水寺「大講堂」

  • 竣工:1984年(昭和59年)
  • 延べ床面積:3370㎡
  • 階層:全4階建て(地下2階/地上2階)

清水寺・大講堂の歴史と造られた経緯

清水寺の大講堂は中興の祖として知られる大西良慶和上が清水寺開創1200年の記念事業として発願し、1984年(昭和59年)に観音信仰の道場・国際親善・文化交流の殿堂として建立された建物です。

大講堂の構成と内部にあるもの

大講堂は三棟の建物が連なるような形をしていて、4階建てになってい‥‥‥申す。ガフォっ

三棟の建物を上空から見た時、まるで釈尊(釈迦如来)が両手を広げて説法されているように見えるからということで三棟構成になった。

三棟それぞれの屋根上には金宝珠が据えられ、三宝(仏・法・僧)を示す。

これら三棟の建物内部には次のような施設が設けられています。

  • 円通殿(左)
  • 多宝閣
  • 宝蔵殿(右)
  • 清水寺寺務所

円通殿

円通殿の「円通」とは「周円融通」のという仏語の略語です。

意味は『智慧が満ち、その悟りの境地から得られた覆りようがない真理は、あまねく世界の果てまでゆきわたる。また、真理を悟る智慧の実践』と解されます。

円通殿では、清水寺の御本尊十一面千手観音菩薩や大西良慶和上の像が安置されています。

また、円通殿では大人数での法話や宗徒の会合、仏教文化講座が行われる場所です。一般参拝者が円通殿へ入ることはまずないと思います。

円通殿の2階では迎賓殿になる。国際親善交流のために外国からの来賓を接待するために使用されまする。

円通殿は京都駅寄りにあるため、2階からは京都タワーをはじめ、京都市街の様子が一望できまする。




多宝閣

多宝閣の最上階には仏舎利殿を奉安。

内部は高さ20m余。そこに4076体以上の四仏彫像(レリーフ)が東西南北の壁面一面に奉斎されており、密教に例えるとまるで大日如来の金剛界と胎蔵界のような世界観が再現されています。

東面「薬師如来」

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東方の瑠璃光浄土に坐する仏様です。薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)とも呼称し、手の平にはあらゆる病気を平癒に至らしめるという秘密兵器の薬壺(やっこ)を持物としています。

国の災禍までも癒すとされ、現世利益が強いことから古来、人気がある仏様です。

西面「阿弥陀如来」

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西方の極楽浄土に坐する仏様です。古来、変わらず「南無阿弥陀仏」と唱えることで極楽浄土に往生できると信仰される仏様です。

鎌倉大仏としてもよく知られる仏様です。

南面「釈迦如来」

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仏陀になるために修行という研鑽を重ねた末、仏陀となったお釈迦様です。それゆえ釈尊とも呼ばれます。

釈迦如来を表現した仏像は胸をはだけて布一枚だけを身体にかけている姿のものがほとんどですが、仏陀となった今でも人々を救済する術を模索しており、どんな願い事や悩み事でもとりあえずは聞き入れるという崇高な精神性をあらわしています。

北面「多宝如来」

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東方の宝浄国に坐する仏様です。釈尊の説法中に突如、七宝で飾り立てられた巨大な宝塔が現出するのですが、この巨大な宝塔の中に座していた仏さまです。

なんでも釈尊の説法に心打たれ、自らが座していた場所の半分を釈尊にゆずり、釈尊と共に永年にわたり説法を続けることになります。

 

‥‥‥と、以上のような四仏が安置され、内部は圧巻且つ荘厳な景観が創出されています。

最大の見どころは「仏足石」

この四仏が安置されるど真ん中には、およそ4mものクソでかい仏足石が安置されており、これが多宝閣内部の大きな見どころとなっています。

通例では釈尊の両足形をイメージしてデザインしたものが仏足石と呼ばれる。

仏足石のデザインは清水寺信徒総代・東京藝術大学名誉教授でもある西村公朝が手がけ、黒大理石に彫刻されています。

清水観音の普門示現

清水寺では観音の普門示現(ふもんじげん)の誓願に倣い、仏足石の上には特定の仏像を載せない。

参拝者が自分の念持仏をイメージして拝観する仕様になっています。

普門示現とは、平易に観世音菩薩が衆生を救う際、その衆生に合わせて三十三(33)ある身を変化させること。




多宝閣・宝蔵殿

右翼棟には重要文化財を収蔵する宝蔵殿があります。

宝蔵殿は通常、非公開エリアですが、ごく稀に特別一般公開されるときがあります。

⬆️宝蔵殿の内部

例えば、2010年7月10日~9月30日の期間で開催された「京の夏の旅 文化財特別公開」にて、この大講堂が一般公開されています。

上記、多宝閣にある宝蔵殿には清水寺に伝わる寺宝や仏像が安置されています。

安置されている寺宝一覧

  • 木造毘沙門天立像【重要文化財
  • 木造大日如来坐像【重要文化財
  • 十一面観音立像【重要文化財
  • 伝・観音菩薩立像【重要文化財
  • 伝・勢至菩薩立像【重要文化財
  • 行叡居士画像
  • 坂上田村麻呂画像
  • 板絵著色朝比奈草摺曳図(伝・長谷川久蔵筆)【重要文化財
  • 意馬心猿図(絵馬)【重要文化財
  • 渡海船額・末吉船図3面【重要文化財
  • 渡海船額・角倉船図1面【重要文化財

……etc

朝比奈草摺曳図

朝比奈草摺曳図は寺伝によれば筆者は長谷川等伯の子・久蔵とされており、根拠となっているものが『天正20年(1592年)の奉納銘』です。

寛永6年(1629年)に清水寺旧本堂が大炎上しますが、このとき、この1点だけが奇跡的に焼け残り、これは京都市内の社寺に現存する最古の大絵馬になるとのこと。

毘沙門天立像

写真は前回公開時のパンフレットより

  • 像高:77.5㎝
  • 造立方法:寄木造り、彫眼、彩色、截金(きりかね)
  • 造立年代:平安時代後期

塔頭・慈心院(現在の随求堂)に安置されていた毘沙門天立像(重要文化財)です。繊細な切金細工が施された鎧が特徴的且つ、目をひきます。

右手に戟を持ち、左手に蓮台に座した如来像を持つという大変、珍しっしぅ〜ぃ像。(元来、宝塔だったという説がある)

木造大日如来坐像

  • 像高:233㎝
  • 造立方法:寄木造り、彫眼
  • 造立年代:平安時代

清水寺手前の坂(清水坂)の沿道に位置する元・真福寺(清水寺宝性院の境外塔頭)の大日堂に安置されていた仏像です。

一説には弘法大師・空海作との謂れをもつ仏像です。

十一面観音立像

  • 像高:166.7㎝
  • 造立方法:一木造り、彫眼
  • 造立年代:平安時代
伝・観音菩薩立像

  • 像高:105.1㎝
  • 造立方法:寄木造り、玉眼
  • 造立年代:鎌倉時代
伝・勢至菩薩立像

  • 像高:103.1㎝
  • 造立方法:寄木造り、玉眼
  • 造立年代:鎌倉時代

清水寺寺務所

清水寺寺務所に一般の参拝者が行くことは稀ですが、一般参拝者が寺務所に行く時があるとすれば‥‥‥除夜の鐘の申し込みのときですかな。

事務所は3棟が連なる形状をした大講堂の右端にある建物。

清水寺の除夜の鐘つきは先着順でまず、整理券をもらい、その整理券を持っている人が鐘をつける手ハズになっています。

詳細は下記ページにて!うきゃ




清水寺大講堂の特別一般公開の日程について

清水寺大講堂の特別一般公開はしていませんが、下記の要領で事前申し込みを行うことによって拝観させていただける場合があります。

  1. 往復ハガキを用意する
  2. ハガキに参拝を希望する日にち、時間、人数、代表者の(氏名、住所、電話)を記載する。
  3. 当日、拝観料金500円(1人)を持参する。(宝蔵殿特別公開時は800円〜)

【補足】多宝閣内部の永代供養について

上述した中央棟の多宝閣では、一般の方に向けた永代供養を募集しておられます。

多宝閣内の壁面に4000以上の四仏像が祀られる空いたスペースに貴方様のお名前を永代にわたって納めていただくことができます。

永代供養を申し込まれた方については、通常、一般非公開の多宝閣に事前予約さえすれば、いつでも決められた時間内にて参拝ができます。

申し込みの詳細については下記ページまで。

清水寺大講堂の場所(地図)

大講堂は善光寺堂の奥にあります。

大講堂は拝観料不要のエリアにありますので、御用の場合は拝観料なしで来ることができます。

清水寺境内・周辺の観光スポット一覧

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