音羽の滝とは?
本堂を抜けた先に見える東側の階段を下りた先に3筋の懸樋(かけひ)が視界にイヤでも入ってくる。
この3筋の滝こそが今日、「音羽の滝」と呼ばれる滝であり、それぞれの懸樋から流れ落ちる滝水は向かい見て左から「健康」、「恋愛」、「学業」のご利益があるとされ、飲水するとその願望が叶うと云われる。
この高さ約4メートルから流れ落ちる滝は、古来、「黄金水」「延命水」とも呼ばれ、まさに「清めの水」として信仰が寄せられてきた。
「清水寺」の「清水」とはまさにこの「清き水」に由来したものであり、今日に至っては京都を代表するパワースポットとして修学旅行生はじめ、外国人参拝客、女性に人気がある。
音羽の滝の水源とされる場所
実は音羽の滝の水源については過去、昭和初期あたりまで判然とせず、以下のような様々な説が論じられた。
鴨川の伏流水が水源とされる説
音羽の滝の水源は鴨川の地下約1000メートルに流れる「伏流水」が、東山断層と呼ばれる地表の割れ目から湧き出ているものだと云われる。
清水山の地下水脈が水源とされる説
もしくは清水寺の背面にある清水山西断層の地中深くまで通じる裂け目から、地下水脈が湧き出しているとも考えられている。
稚児ヶ池が水源とされる説
清水寺背後にそびえる音羽山の東裏側には「稚児ヶ池」と呼ばれる池がある。この池から流れてきた水とも云われる。
牛尾山が水源とされる説
牛尾山とは清水寺の東方に位置する山科にそびえる山であり、音羽山の主峰。
この牛尾山の中腹には法厳寺と呼ばれる寺があり、この寺付近の湧き水が水源とされる説がある。
【結論!】現在の清水寺の水源はココ!
現代の調査結果によれば、鴨川などの川水が京都盆地の地下深くに浸透・濾過されながら貯水されている実態が明らかにされ、この水が地圧によって清水山西断層の割れ目に沿って噴き出してきていると云う。
ちなみに前述の稚児ヶ池や牛尾山が水源とされる話は昭和初期頃に広まった話。特に根拠が無かったといぅことになる。
どうやって濾過されて飲める水になっているのか?
地下に染み込んでいく過程で濾過されながら貯水されていくので、透き通るような肌‥‥ではなく、(憧れる💖…なんの話や)純粹且つ、清浄なまさに観音力によって清められた水と云われるのも納得ができると云うもの。
こぅして特に際立った濾過をせずとも、飲水できるレベルの水が生成されているということになる。
なお、学術的な分析によれば、江戸時代以前の音羽の滝の吐出量は現在と比較にならないほど多いと云われ、その滝水が川となって清水寺本堂の舞台が建つ崖を造り上げたとも考えられる。
音羽の滝の水が枯渇することってないの??
音羽の滝水は有史以前から枯渇することが無かったと云われるのも、ひとえに川水が水源となっている事実を加味すれば理解が進む。
近年行われた調査では、膨大な貯水量を誇ると云ぅ。
考えてみれば京都東山区山科一帯の山林地帯は中世には山岳信仰が盛んにだった霊峰であり、近代に至っても清水山が国有林や鳥獣禁猟保護地区に指定されているなど景観が保護されている。
それゆえ土地開発などの許可が下りにくく、ほとんど昔の景観がそのままソックリ保たれている。
一説には太古の昔から景観がそれほど変化していないとも云われる。
音羽の滝の水源は1つなので叶うご利益も1つ! ….あっ言っちゃった
ここまで読み進めれば理解した方も多いと思うが、つまりのところ、音羽の滝の水源(源泉)は1つだという事実。
音羽の滝は3筋あってそれぞれご利益が設定されているが、水源が1ちゅなので、どのお水を飲んでも、ご利益(効果)は一緒だということ。
ただ、現代では信仰というものは個人の自由なので、3筋それぞれの利益が異なるというのであれば、それはそれで間違いではない。
音羽の滝はあくまで3種類あって、それぞれに異なるご利益(効果)があるのでシッカリと願い事を祈念すれば良ぃ。
これもまた、清水寺の楽しみ方というものであろぅ。ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ……. あんた誰や
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