【秘仏】京都🐉清水寺「奥の院の本尊・三面千手観音菩薩座像」【重要文化財】

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京都清水寺奥の院「三面千手観音菩薩座像」【秘仏】

  • 像高63.4㎝
  • 造立年代:平安時代末期から鎌倉時代
  • 作者:慶派仏師(推定)

御本尊は240年間だれも見たことがなかったっ!たたたぁっ!はぁ〜っ!!…ふぅ

奥の院のご本尊「三面千手観音菩薩座像」は、像高63.4㎝の割りと小ぶりな仏像になる。

彫像された年代は平安時代末期から鎌倉時代とみられており、姿形・作風に基づいて判断された結果、快慶・運慶に代表される「慶派仏師」の作が濃厚とのこと。

千手観音菩薩像は立像の作例が多く、坐像姿の千手観音像は非常に珍しいとのことから、2002年(平成14年)6月26日に国の重要文化財の指定を受けるに至る。

なお、この奥の院の御本尊・千手観音菩薩は秘仏となり、通常は一般公開されない。

前回は2003年(平成15年)に約243年ぶりに「奥の院御本尊御開帳」と銘打って、特別に一般公開されてい‥‥‥申す。プクククォっ




「三面千手観音菩薩座像」の特徴

顔が3面ある

正面の顔(本面)、左右の両側面の合計3面を有する。左面は慈悲の菩薩面とされ、右面は怒りの面とされる。これら3面は過去・現在・未来を司り、三世界を自由に往来し、観察できることを意味し、これら三世界の衆生をくまなく救うとされる。

3つ眼(目)がある

左右両眼に加え、眉間の真ん中に縦目が1つある。合計3眼。この3眼は3面それぞれにある。

頭上に化仏である阿弥陀を除いた24面の変化面を据える。上記、3面と合計すると27面となる。

阿弥陀如来の印相を結ぶ

阿弥陀如来の印相(いんそう)とは、一般的に「定印(じょういん)」と呼ばれるもので、仏が腹のあたりで取る両手の組み方のこと。代表例が鎌倉大仏。

本像も腹のあたりの手(宝鉢手/ほうはつしゅ)を以って如来である阿弥陀の定印を結んでいる。これは阿弥陀如来の無上の悟りの境地に達したことを意味するもの。

坐像姿

座像姿の千手観音像は珍しく、五重の蓮華台座に乗る。

一木割り矧ぎ造り

本像は鎌倉時代以降の仏像によく散見される手・足・ド頭そして体躯などを分け分けした完全な寄木造り(よせぎづくり)ではなく、1本の木を割って内部をくり抜いて(内グリ)制作した仏像。

「慶派仏師」の作

本像はつり上がった目尻、お利口さんな表情、体躯の張り具合、流麗な条帛、納衣の衣文、切金(きりがね)文様など、鎌倉時代の特徴がよく出ており、快慶・運慶に代表される「慶派仏師(快慶とも)」の作と考えられてい‥‥‥モプス。えっ?”モプス?” ‥‥。‥。

光背の33ものミニ菩薩

本像の光背部分にも注〜目!本像の後背にはミニ応化身(おうげしん/変化身)が彫像されており、これは観音経が説く33の誓願に倣ったもの。

なお、清水寺には「33」の数字に由来したものが散見されるが、これには理由があったのだった。(後述)

本像は鎌倉期以前に遡って唯一の最古の作風!

遣唐使として中国・唐へ渡った弘法大師・空海は無事、帰朝を果たした折、経典をはじめとした数々の宝物を携えていたとされる。

その中のアイテムの1つに「現図両界曼荼羅(げんずりょうかいまんだら)」の胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)の中に描かれている千手観音坐像の形と一致。

立像姿の彫像は平安末期に多く見られることから、坐像の彫像としては全国を通して現在知られている鎌倉期以前に遡っての唯一・最古の作例とされ、即、文化庁より重文指定を受けるに至った。

奥の院の仏像は本堂よりも小さく造られている!

これはあまり知られていないが、奥の院の仏像は本堂と恐れ多いとされたのか、基本的にすべての仏像が本堂の仏像よりも像高が低く造られてい‥‥‥申す。ギャホェっ (戻ってきた会心の”ギャホェ”) おかえり




奥の院の本尊は秘仏!

奥の院の本尊も、本堂の本尊と同様に秘仏になることから、お前立ちの本尊が存在する。

奥の院のお前立ち本尊は本尊の御姿を忠実に再現して彫像されており、像高、三ちゅの顔面、ド頭の24面、坐像姿など、ほぼ同じ形。

しかし、本尊と全く同じでは恐れ多いとしたのか、若干、仕様が異なり、たとえば脇手は36本と本尊より2本少ない。

奥の院のお前立ち本尊は江戸時代の造立!

奥の院のお前立ち本尊の光背は、頭頂部からさらにやや細長い形状で型どられている。また、体躯は少し前かがみで造像されてい‥‥‥申す。ティヤハっ

これらは江戸時代の彫像作風を示すもの。

奥の院の本尊は一般非公開!

現在は不定期で特別に一般公開されることがあるので、奥の院のご本尊を拝観を希望される方は清水寺のホームページを‥要チェックやでぃ!by.彦一

奥の院のご本尊に関しての詳細は当サイトの以下↓の別ページにてご紹介しております。

関連記事: 京都・清水寺「木造・三面千手観世音菩薩像」【秘仏】【重要文化財】

奥の院の仏像が33体ある「本当の意味」とは?

奥の院内部に奉安される仏像は、28部衆、他に5体の仏像がある。合計で33体。

実はこれには理由があることはあまり知られてい‥‥‥ないです。これは違う違う(…発動しかけた)

奥の院に仏像が33体ある理由は、観音経に説かれる観音菩薩の誓願とされる「33変化の衆生救済(観音三十三身)」に由来したもの。

本堂の一般公開が33年周期であるのも、すべて観音経に説かれる観音三十三身に基づいたもの。‥‥知ってた?ウフ (戻ってきたシリーズ第2弾!その名も”ウフ”)

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